【本当の自分とは？】 潜在意識と表層意識の話
日頃からいつも表に出ている自分自身、自分の考えや感情、意図として自覚できるもの、これが表層意識です。
日頃は現れることのない自分の側面、隠れた才能や欲求、特性など・・・こういったものは、逆に潜在意識と呼ばれています。
本当の自分を知りたいなら、潜在意識の自分を知っておくのは大切なことです。
例えば、表層意識では「頑張って働かなきゃ！！我慢しなきゃ！！堪えなきゃ！！」と思っていても、心の深いところでは、「もう自分が我慢の限界を超えていることを知っている」、「これ以上続ける必要がないことを知っている」。「身体が限界を迎えていることを知っている」のです。
特に、特定のイデオロギーや考え方に固執してしまっていると、表層意識によって不都合な深層意識の感情は蓋をされてしまいます。
漫然とした家族への不満や、現状に対する不安感など。
このような潜在意識のサインは、日頃ふとした感情やきっかけで表層意識に浮かび上がってくるようになります。
急に感情が爆発したり、体調を崩してしまったり・・・
今まで自分の何かを無視してきたサインと言えるでしょう。
潜在と顕在
日頃から意識できていない自分の一側面、これが潜在意識だということは分かりましたか？
では、そもそもの話、自分とはいったい何なのでしょうか？
何が自分なのでしょう？
様々な視点で考えてみると面白い事実が分かります。
例えば、自分自身の身体。
これは自分の心を作り出している器なのですから、明らかに自分だと言えます。
潜在意識は、身体に宿るのです。
体調不良で胃を壊したり、風邪を引いたりすると頭が働かなくなります。強いストレスに晒されていると胃腸の状態が悪化し、免疫抵抗は落ち、様々な病気に罹りやすくなります。
例え自分自身が自覚していなくても、意図せず無視したとしても、実際にはこのような反応が身体には起こっているのです。
結果的に、この不健康な状態は自分自身の神経や脳の正常な働きを妨げ、頭がボーっとしたり、集中力を乱したり、強い怒りなどの感情を爆発させたりするようになります。
身体は、明らかに潜在意識の中枢のひとつです。
次に、目に見えるもの、肌で感じるものはどうでしょう？
我々は、日頃から本を読んだり、他人から言葉を聞いたり、テレビを見たりすることで様々な情報を脳にインプットしています。
そして、その触れた情報に知らずのうちに影響を受けているものです。友人の態度や仕草がいつの間にか伝染していたり、テレビに出てくる有名人の口調を知らずのうちに真似してしまっていたり。
これらは、意識的に行われることもあれば、無意識のうちに身につけていることもあります。
無意識のうちに身に着けている所作は、表層意識のものではありません。すなわち、潜在意識のものなのです。
また、理屈で考えればやった方が良いことは分かっている、やり遂げたいけれども、どうしてもやる気が湧いてこない。逆に、理屈ではやってはいけないことでもやりたくなってしまうこともあるでしょう。
例えば、勉強であったり、仕事、禁煙、断酒、無駄遣い、暴食、特定の人とのコミュニケーションかもしれません。
止めることができない欲求、感情というのは、自分の意識下に落としこめていない、何らかの不都合や問題を現す深層意識からのサインです。
その感情や欲求が発露する過程で、何らかの見落としがあったり、知らない事、無視している物事がある、ということですね。
自分の意識に上がってこない自分の現状を表すサイン。これらが須らく「深層意識」と呼べるわけです。
本当の自分とは？
あなたは、本当の自分を知りたいですか？
ある意味では、すでに現状の自分があるがままなのであり、自分は最初から本当の自分であり、隠された本当の自分などない、とも言えるかも知れません。
しかし、自分自身のことについて、人間は意外と知らないものなのです。
自分の身体の構造、機能、化学的にどのような反応が起こっているかはご存じですか？
日頃から自分がどのような考え方、捉え方をしており、他人とどのような差異があるのか？
そもそも自分の心、意識、感情、魂の源泉はどこなのか？
深層意識がもしも真の自分を表すというならば、この自分が知らなかった、日頃見ていない隠された自分の真実を知ることが、深層意識へとつながる事になるのです。
そして、本当の自分の特徴や傾向を知るということは、自分を望む方向に正しく使いこなすために必要なことです。
例え高級車を持っていても、乗り方が分からなければ、価値が分からなければ、それはまったくの無価値です。
このように、自分の持っている感情や突然湧いてくる衝動、欲求や違和感を読み解くことを日頃から意識していれば、あなた自身の潜在意識と徐々に繋がることができるでしょう。
潜在意識の扱い方を知ること、そして、自分自身の素直な気持ちと取り組み続けることが大切です。
真の自分の片鱗
このように、意識に上ってこない自分自身を知ることが深層意識、魂の自分を解き明かすカギとなります。
では、この深層意識とはいったい何なのでしょうか？
それは、あなたから巧妙に隠されている自分自身です。
その見つけ方にはコツがあります。
しかし、本来のとても広大な自分を知るというのは、実は楽なことではありません。
そこには日頃無意識のうちに望んで隠してきた自分の本性もまた隠れているからです。
それを知ることは素晴らしいことであり、隠された才能を発揮することでもあり、決して本来苦痛などではないのですが・・・
表層意識の自分に囚われていると、この本来の自分を見つめることは苦痛になってしまいます。
何故なら、表層の自分が壊れることを恐れているのは、まさに自分自身だからなのです。
自分が変わることに、誰しもが本能的に恐れを抱いているものです。
表層意識は様々な方法で自分に制限をかけているのです。
しかし、その垣根を超えることが出来れば、本当の意味で新たな自分自身の発見に繋がることでしょう。
「あるがままに見る」
実は、これが深層意識を開放するための、最大のヒントです。
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