舎利子 道 自己認識療法のブログ

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今ここを意識する【瞑想で目指すべきもの】現在・過去・未来

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瞑想をするとき、今現在だけを意識する、というテクニックを使うことがあります。

 

今だけに集中し、意識できれば過去や未来によってトラウマが想起することはない、不安や苦痛や悩みが起こることはない。

 

解決できない問題や苦痛と永遠に悩みつつ過ごしていると、日常でやらなければならないことも疎かになってしまいがちです。

 

過度な不安や苦痛を取り除き、適切に現在の問題に取り組むことはとても重要です。

 

しかし、本当に過去や未来という概念を捨て去ってしまえば、安楽・安寧が訪れるのでしょうか?

 

人間は、常に過去と現在を比較し、そこから情報をフィードバックすることで適切な判断ができるようになっています。すなわち、ここから経験や知恵が生まれるのです。

この原則は、人間でなくても、それこそ単細胞レベルの生物でも変わりません。経験によって培ってきたものが、遺伝レベルで備わっているからです。

 

記憶と予期が存在しなければ、生物はまともに生きることができません。

記憶が存在するから、遺伝子と形質が存在します。

未来を予期するから、生物は分裂し、自己を増やし再生しようとするのです。

 

今現在を苦しみなく過ごしたいならば、実は忘却することよりも「何に意識を向けるか?」何に集中するか?という点を意識することが、より大切なのです。

 

逆説的ではありますが、実は、現在にただ集中して取り組む、というのは、今まで背負ってきた自分の過去と向き合うことと等しいのです。

過去に培ってきた経験があるからこそ、我々の知恵や知識、科学は発達します。

過去や未来に苦しめられるから、それらを忘却しようともするのです。

過去や未来に囚われない者は、ただ、その記憶を持っているだけです。振り回されることはありません。

 

今だけに意識を向ける、集中するということは、実は自分の背負ってきた過去全てと向き合うということでもある、過去と向き合い課題と取り組むこととも言える、ということですね。

何故なら、今の自分自身の身体は、それまでの記憶を刻み込むことで出来上がっているのですから。

 

 

このように、どのような目的で瞑想をするかによって、目指すべき境地は変わります。

過去や未来の不毛な面に囚われず、今すべきことを意識するというのは非常に大切なことです。

しかし、何故それを行うのでしょう?より明るい未来を作りたいからではないでしょうか?

結果的に未来を見ているのではないですか?

 

逆に、課題に直面する、という瞑想をする場合、特に過去を意識することはとても有意義となります。

 

適材適所。人間の能力は、使い方次第で毒にも薬にもなる、良い例ですね。

 

 

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