肥満が筋肉とゆがみに与える影響
結論から言ってしまえば、身体にとって肥満は百害あって一利なしです。
まあ、程度にもよるのですが・・・
身長が170センチほどで、体重が80~90、ないしは100キロを越える方、もしも体重の内約が筋肉ならば良いのですが、おおよその方の場合そのほとんどは皮下脂肪や内臓脂肪なのではないでしょうか?
肥満というのは、身体が単純に普通の人よりも大きいので、全身の細胞を養うために多量の血管や血液、強い心臓、余分な脂肪が作り出す大量の老廃物を処分するための腎臓や肝臓が必要となります。
普通の人の体重が60キロだとするなら、体重が120キロの人の身体では、心臓や腎臓に単純計算で2倍の負担を強いることになります!!
内臓をクルマだと考えてみてください。心臓や腎臓にも、眼には見えないだけで耐用年数があります。
例えば毎日クルマに自分だけが乗って長い距離を走っている場合と、家族四人でずーっと乗り回している場合、どちらの方が車に負担がかかるか、一目瞭然ですよね?
タイヤの交換も早くなりますし、パーツの消耗も自然に大きくなるでしょう。
つまり、もしも体重60キロの人が80年生きるとするなら、同じ内臓を持っていても120キロの体重を持っている場合は40年しか生きられないということになります!!
太っている理由が身体の筋肉の量にあるなら、筋肉自体は少なくとも心臓の代わりに血液を押し流すポンプとして働いてくれますので、心臓自体にかかる負担を軽減することができます。
しかし、脂肪は多すぎるとただのお荷物です(脂肪にも非常に大切な役割がありますが)
そして、多すぎる脂肪が与える影響は、内臓のみにとどまりません・・・
肥満が筋肉骨格に与える影響
肥満が身体全身に与える影響も見逃せないものがあります。
まず、身体全身の循環代謝が落ちるため(同じ心臓で大きい身体全身の血液を賄おうとするため、当然血液を送り出すパワーが落ちます!)、傷の治りや自己治癒力が低下し、筋肉疲労や再生が遅くなり、ケガが治りにくくなったり、小さい筋肉の損傷回復が遅くなるために筋肉の炎症、はては軽い肉離れなどが起こりやすくなります!
また、そもそも全身の体重が大きいため、身体を少し動かすだけで全身の筋肉に負荷がかかるようになります!(例えば単純に腕を持ち上げるだけで負荷が2倍、腰をかがめて作業すると6倍以上の差が出ることもあります!辛くて当たり前!!)
内臓脂肪がたくさん蓄えられているケースでは、内臓を圧迫するためにインナーマッスルが働かなくなります。すると、ただでさえ重い体重を支えている手足に、さらに無理を強いるようになるため非常に高い負荷をかけてしまうようになります。
筋肉にしてみれば、血流が充分にもらえず飢餓状態、そんな状態で普通の時の2倍も、場合によっては4倍も8倍も働かされるわけです。
当然疲労回復は間に合わず、徐々に筋肉が壊れていってしまいます。
筋肉が壊れないようにするためには、運動を制限し、あまり動かないように気を付けるしかありません。
実際、極度の肥満の人が運動で痩せようとしても、メリットよりもリスクの方がはるかに高くなってしまいます。
無理をすると筋肉の損傷で再起不能になったり、心不全で倒れてしまうケースもあります。
なんにせよ、ダイエットの基本は「食べないこと!」これに尽きます(語弊があるなら、バランスよく正しい量だけを食べること!です)。
身体が重いと、いくら整体や矯正をして、筋肉骨格を正しい状態に整えても、自分の身体の重みですぐにバランスが崩れてしまうようになったり。そもそも筋肉自体の再生が遅いために矯正した身体の変化に筋肉が耐えられない!ということまであります。
矯正にせよ整体にせよ、投薬治療にせよ、もっとも大切なのは本人の身体の自然治癒力です。
治癒力があまりに低すぎると、矯正をしても身体がその状態に耐えることができないのです!
当院のHPはこちらです!↓