現実を多次元で見る
人間というのは、今まで自分が生きてきた経験で物事をとらえています。
例えば、今までの人生では会社で後輩が先輩を敬うのが当然だった。
これは社会で絶対的な価値基準なのだ。今後も自分が生きている世界でこの法則が崩れ去ることはないだろう、と。
しかし、これは絶対的な価値基準ではありません。
我々が絶対に逆らうことができないのは、物理法則だけです。
人が勝手に決めた基準というのは、何かしらの拍子にすぐ崩壊してしまうものです。
社会情勢や環境、事故や天災ですぐに通じなくなる、脆いものなのです。
自分が当たり前だと思っている価値基準は、相手もそれに同意してくれるから成り立っています。
逆に、相手が同意してくれていなければ、たとえ当然で当たり前だと思っている礼儀や作法、考え方が全く通用しないことがあるのです。
常識が通用しないからと言って、相手に怒りを飛ばすのは筋違いです。
勝手にあなたが当たり前だと思い込んでいるだけなのですから。
もしもあなたが相手が持つ価値観を理解することができれば、なぜ自分にとって不可解な行動を相手がとっているか?真に理解することができます。
相手の価値観を理解し、相手の身になって物事を考える。つまり、相手の視野を手に入れるのです。
その瞬間から、あなたは別の次元から物事を理解できる目を手に入れたことになります。
多角的に物事を捉える、これこそが多次元的な視点を持つために必要な第一歩です。