舎利子 道 自己認識療法のブログ

舎利子 道 健康とスピリチュアル・瞑想のブログ

医学・哲学・スピリチュアルから多次元的に理論構築・健康改善のヒントを発信。

うつ状態の考察

やる気が出ない

 

といった状態をはじめ

 

 

そもそも生きる希望が湧いてこない、死にたい気分になってくる・・・

 

 

うつ状態とはひとくくりに言っても、実のところ、その原因は個人によって様々だと思いますが、あえて鬱になる思考というものを考えてみると、

 

 

うつ状態に至った原因として発生している思考・考察というのは

 

 

自分の存在意義が分からない、周囲にとって自分は必要のない存在である、自分は何もなすことができない、生きる意味がない無価値な人間・・・

 

 

といった、マイナスの結論が先にありきだということです。(脳自体が明確に機能的障害を持っている場合を除いて)

 

 

 

そもそも脳自体が正しく働き、理性的な判断を下した結果マイナスの結論へと至っているとしたら、それは脳の化学反応がどうとか、ドーパミンやアドレナリンの不足だとか言った表面的な対策は通じません。

 

 

例えば自分が周囲からとても邪険に扱われてきたり、必要な助けを得られなかったり、とても困難な状態を押し付けられていた、それが「事実としてある」場合。

脳がその状態からマイナスの結論を導き出すのはれっきとした正常な反応であり、正しい判断能力を持った結果、と言えるでしょう。

 

 

そういう点から考えると、うつ状態の人にとって必要なのは、その状態から回復するために必要となる適切な社会的支援であり、薬ややる気、ものの考え方ではないはずです。

 

 

 

 

しかし、そもそもの話。

正しい判断能力とは、いったい何でしょうか?

 

 

我々は成長する過程で、社会から「正しい判断とはどのようなものか?」という考え方、ある意味では洗脳ともいえる「常識」を刷り込まれます。

 

 

その「常識的な考えかた」と言われる異常な思考法を身に着けた結果、異常な判断をしてしまうことでうつ状態になることがあります。

 

 

人間として生きるなら、これはするべきだ、こうでなければならない、このような考えを持ってはならない、など

社会的な常識とされているゆがんだ価値観が、うつ状態になっている人の回復を邪魔していることがあります。

 

 

 

極端な例を挙げるなら、

 

「うちの家族の家系は全員東大を卒業するべき人間で、東大すら卒業できない子供はうちの家族ではない、人間として生きる価値すらない、ごみ同然の人間だ。もしも東大に入れないなら、家族全員に死んで詫びるべきだ。」

 

といった歪んだ価値観を持っている親兄弟・親戚と、子供が過ごしていたらどうでしょう?

 

もしも子供が東大に合格できなかったら?

 

 

自殺を考えても不思議じゃないと思います。

 

 

 

これが家族の中だけの歪んだ価値観念なら、まだ救いがあるかもしれません。

 

もしもこのような考え方が、社会通念、国家の常識として機能していたら?

 

 

社会の中では、社会的な優越感を持って生きる人間がいる限り、必ずその反対となる強い劣等性を押し付けられる人、恵まれない状態を強いられる人が存在します。

 

 

そして社会的に恵まれないと言われる境遇を押し付けられた人は、絶望するしかないでしょう。

 

そんな人たちがうつ状態になったからと言って、それは本人の責任と言えるでしょうか?

 

うつ状態の人をたくさん作り出してしまう「社会」そのものにも、私は問題があると思います。

 

 

 

しかし、自分がうつ状態になったとき、それを社会のせいにしても解決することはありません。

 

もしも社会的に自分が弱者の側を強いられている、そして自分が社会的に無価値の人間だと感じるなら、それは社会通念という洗脳を受けている可能性が高いということです。

 

むしろ、あなたが劣等者であることに執着することよって、社会的な優越者を作り出しているともいえるかもしれません。

 

 

 

すべての優劣、善悪は表裏一体です。片方なくしてはもう片方は存在できません。

もしも自分が強い劣等感を抱えていたとしたら、あなた自身も他人を蹴落として優越を感じることが正義だ、という社会通念の罠に陥っているのかもしれません。

 

 

 

事実を受け入れるけれども、その価値基準だけがすべてではないことを知っている。

そのような狭い価値基準にとらわれる必要がない。

 

 

 

あなたがもしも強い劣等感・承認欲求によってうつ状態に陥っているとしたら、この事実を知っているだけでも、助けになることがあるかもしれません。

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