心は礼儀正しいか?
世の中、礼儀を重んずる方がいます。
上司や先輩に対する接し方はこうだ、頭を下げるのが普通だ、とか、お客さんに対しては応接室にお通しして茶菓子を振舞うのが当然だ、とか、いろいろありますね。
礼儀というのは、他人を尊重するための気遣いです。気を使い、尊重することは良いことです。
それに、礼儀を全く守らないとようだと、社会で生き辛いでしょうね。
しかし、自分が行っている礼儀を他人に強要し始めるようなら、気をつけねばなりません。
相手との関係を壊してしまいますし、何よりも、相手を尊重する、という礼儀正しく振舞う本来の目的を見失ってしまいます。
礼儀を守るな、と言っているのではありません。礼儀というのは必要なものです。
しかし、礼儀を他人を攻撃するためのダシとして使ってしまうと、その人間関係を壊してしまいかねません。
特に、自分の礼儀正しさを笠に着て、他人を攻撃し始めると厄介です。
このような方は、心は礼儀正しいと言えるでしょうか?
何事も一つの価値基準だけで優劣をつけようとすると、自分の視野を狭めてしまいます。気を付けなければなりません。
礼儀や作法も、相手との関係によって臨機応変に変えることが賢い選択だと思います。